ホーム ファッション 常識 成人教育 お母さんと子供 健康的な生活様式 もっと

「祥平を横浜アリーナに」CS出場アルバルク東京燃える ベテラン・菊地祥平が引退表明、もう負けられない

2026-04-15 HaiPress

〈ウォッチ・バスケBリーグ〉

負けたくない。負けられない理由が、もう一つできた。

Bリーグ1部(B1)アルバルク東京(A東京)のベテラン菊地祥平(41)が10日、今季限りでの引退を表明した。翌日、トヨタアリーナ東京(TAT)で取材に応じ「子どもの記憶に、バスケットをしている姿を残すことが目標だった。まったく悔いはない」と穏やかな表情で語った。

◆2013年からチームを支え、連覇に貢献

引退を決断した理由や家族、クラブへの感謝を語るA東京の菊地=11日、トヨタアリーナ東京で(渡邉陽太郎撮影)

双子ビッグマン竹内公輔(宇都宮ブレックス)、譲次(大阪エヴェッサ)を筆頭とする「黄金世代」の一人。2007年に東芝ブレイブサンダース(現川崎ブレイブサンダース)に入団し、2013年にトヨタ自動車アルバルク東京(A東京)に移籍した。越谷アルファーズへの移籍を挟んでのべ13年、A東京で活躍。2017-18年、2018ー19年シーズンにはリーグ唯一の連覇に貢献した。

菊地は「身体的にチームが求めるパフォーマンスを出しづらくなっていた。この辺り(が潮時)かなと伊藤大司GM(ゼネラルマネジャー)に伝えた」と明かした。年齢的に引退は近いと悟っていた。それでもハードな練習を続けた。「練習しないと体が動かなくなる。けがをしないギリギリを狙って動いた」と準備を怠らず、その姿は仲間を鼓舞した。

◆開幕からケガ人続出…出番は昨季を上回った

A東京-島根安藤の3点シュート成功を喜ぶA東京の菊地(奥)=12日、トヨタアリーナ東京で(渡邉陽太郎撮影)

今季も変わらなかった。開幕前には「ロスター外(ベンチ外)がメイン」と告げられ、越谷からの復帰後の重要な役割だった若手の相談役の比重が高まるかに思えた。だがA東京は開幕前からけが人が続出。リーグでは、4月5日時点で昨季の16試合を上回る25試合に出場した。

けが人に加え、外国籍選手の出場がリーグより制限される天皇杯全日本選手権では、2回戦で6分10秒の出場ながら、相手の勢いを止めるため5ファウルで退場。準々決勝では延長戦でこぼれ球に飛び付き、1ゴール差での接戦を制するアシストをマークし、優勝への道をつなげた。

2025年11月16日の名古屋D戦、シュートを放つA東京の菊地(奥)=トヨタアリーナ東京で(渡邉陽太郎撮影)

4月4、5日の秋田ノーザンハピネッツ戦でも、平岩玄と連係した3点シュートの試投や平岩へのアシストなど緻密な戦術に溶け込んだ。相談役としてチームを客観的に見るだけでなく、選手としてハードワークを怠らなかったからこそ戦力であり続けられた。

チームに貢献し「いつラストでも悔いは残さない。そう思って過ごしてきた。その通りになった」と笑顔を見せた。一方で「そういう状況(自身が多く出場)ではない方が、今季を戦うチームに取って一番だ」と区切りをつけた。

◆チームへの恩「ここで完結させたい」

A東京-島根試合前の練習をサポートするA東京の菊地(中)=11日、トヨタアリーナ東京で(渡邉陽太郎撮影)

まず妻と子どもたちに報告した。菊地は「正直、こんなに長くプレーできると思っていなかった。東芝を退団した時、やめようと思っていたが妻が『まだやりなよ』と引き留めてくれた」と明かす。大学時代まで得点源だったプレースタイルを捨て、守備力を磨いた。トレーニングで体を鍛え上げた。身長191センチと決して大きくない体で、強い外国籍選手を止めるため相手が嫌がるプレーも覚えた。妻のひと言がA東京に欠かせない強さとうまさを兼ね備えた職人を生んだ。

そんな妻も「ここまでできると思っていなかった。自分の好きにしていいよ」とねぎらってくれた。ユニホームを脱いでもバスケットに関わりたいと伝えると子どもたちは「さみしがるどころか『次も頑張って』と言ってくれた。次のステップに進める」。節分には鬼の格好で家族を楽しませたこともある良き父の背中を家族が押してくれた。

1月7日、天皇杯の富山戦、5ファウルで退場となりベンチで苦笑いを浮かべるA東京の菊地(中)=1月7日、東京・代々木第二体育館で(渡邉陽太郎撮影)

菊地は「東芝を退団した後、アルバルクは僕を拾ってくれた」とクラブへの思いも語る。恩返しは連覇に貢献したことだけでは足りなかった。「どうしても(安斎)竜三さん(越谷の監督)とバスケットをやりたい気持ちがあり、残ってくれと言ってもらえたのに越谷に行った。でも、戻してくれた。僕にとってアルバルクより魅力的なチームはない。ここで完結させたい」と心から感謝する。

◆アルバルクに残したい「守備の心構え」

まだ仕事は残っている。菊地がA東京で築き上げた「守備の心構え」をもっと伝えることだ。「若ければ体は動く。ただ年齢を重ねてもプレーするには、ずる賢さ、いやらしさも必要だ」と自身のプレーを磨いてきた。能力が高く、真面目な選手が多いA東京にも「そういうことをやれる選手が1人、2人といれば、もっとチームを安定する。小酒部(泰暉)なんかは、本当にいやらしく、いいプレーヤーになってきた。安藤(周人)やザック(バランスキー主将)にも、もっと伝えたい」

引退を表明した直後の島根スサノオマジック戦。菊地はベンチ外となった。練習のサポートだけでなく、試合中は戦局をみるコーチ陣に代わり、個々の選手を観察。状態の変化などをコーチ陣に伝え、交代でベンチに戻ってきた選手に助言を続けた。「うまくいかなくて不満をためた選手のガス抜きなど、やれることはやる」

A東京-島根3点シュートを沈め、相手にタイムアウトを取らせたフォスターを笑顔で迎えるA東京の菊地(右)=12日(渡邉陽太郎撮影)

けが人が復帰し、開幕時のロスターがやっとそろったA東京。その分、連係面に課題が残り、攻守の遂行力を40分間、維持できていない。島根との2試合も65ー52、70ー68と辛勝だった。それでも5連勝だ。連敗中は雰囲気が悪くなっていたが、バランスキーは「そこは改善したしっかり話し合いができている」。内容は満足できないが、勝ったからこその反省で、チームはまだ強くなれると信じている。

選手としての自身にクラブ、ファンのために頂点に立ちたい。そこに「祥平を横浜アリーナ(プレーオフ、チャンピオンシップ=CSの決勝)に連れて行く」という思いが加わった。バランスキーは「間違いなく原動力になる」とCS出場圏ギリギリでの戦いへの力にしていく。菊地は「最後は優勝したい。そのための役割をこなしていく」と仲間を信じ、鼓舞していく。(渡辺陽太郎)

◇◇

◆引退を決めた菊地にチームメイト・監督は…

Bリーグ1部(B1)アルバルク東京(A東京)のベテラン菊地祥平(41)は10日、今季限りでの現役引退を表明した。この日、翌日からの島根スサノオマジック戦に向けた練習後、決断を仲間に伝えた。プレーオフ、チャンピオンシップ(CS)進出をギリギリで争う中、菊地に最高の花道を用意しようとチームは奮い立った。選手がそれぞれの思いを口にした。

チーム生え抜きの主将、ザック・バランスキー(33)は「僕はまだ、引退の許可を出していない」と...

残り

1523/4118 文字

この記事は会員限定です。エントリー会員(無料)に登録すると、続きを読めます。

無料会員に登録して読む

ログインする

無料会員(エントリー)に登録すると

会員限定記事を読める

有料会員限定記事も月3本まで読める

有料会員などの会員種別、登録手続きについて詳しく知る

よくある質問はこちら

免責事項:この記事は他のメディアから複製されています。転載の目的は、より多くの情報を伝えることです。このウェブサイトがその見解に同意し、その信頼性に責任があることを意味するものではなく、法的責任を負いません。 このサイトのすべてのリソースはインターネット上で収集されます共有の目的は、すべての人の学習と参照のみです。著作権または知的財産権の侵害がある場合は、メッセージを残してください。
©著作権 2009-2020関西新聞    お問い合わせください SiteMap